当院では1年前より本格的に不妊治療を行い始めました。
鍼灸治療にはいろいろな疾患で効果があります。
鍼灸治療が効果的な疾患を大きく分けると、
①西洋医学の治療よりも鍼灸治療の方が効果が高い疾患
②西洋医学だけよりは、鍼灸治療を併用した方が効果が高い疾患
という分け方があります。
①の西洋医学よりも鍼灸の方が効果が高い疾患は、腰痛・肩こり・五十肩などの整形外科的な疾患です。
②の西洋医学だけではなく、鍼灸治療も併用した方が効果的な疾患には、不妊症があります。
不妊症の場合、最終的には体外受精という高度な医療が一番効果的です。しかし、体外受精でも効果は30%前後。高額な医療費をかけて、精神的な不安、経済的な不安をかけても成功の確率は非常に高いわけではありません。ですから、少しでも成功率を高めるための手段を併用したいですよね。
その時に併用すると良いのが針灸治療です。
自然妊娠をする場合も、体外受精を試みる場合も、女性の身体が妊娠しやすい状態を作ってあげないと妊娠はしません。妊娠しやすい身体を作るためには鍼灸治療で体調を整える事が非常に効果的です。
実際に、医療の学会でも、鍼灸治療により妊娠率が高まっている事は報告されています。
ただ、妊娠しているかどうかは、月に1回しか確認できません。腰が痛いのと違い、治療を続けても、妊娠しやすい身体の状態に改善しているのかは、自覚症状として分かりません。ですから、不妊鍼灸治療を行う場合は、しっかりと治療を半年は続けるつもりで取り組まないといけません。
鍼灸治療も自費治療となるので、経済的な負担もかかります。通院のための時間もとられます。しかし、負担以上に、お子さんを授かるという事は何事にも代えがたい喜びでもあります。
少しでも不妊でお悩みの方への力になれれば幸いです。