①整骨院はどういう所か？ご存知ですか？

巷にはいろいろな整骨院があります。一般の方には、まず、整骨院がどの様な所なのか？よく分からない方も多いと思います。整骨院がどの様な所なのかが分からなければ、当然、適切な整骨院選びもできません。

○整骨院は、どの様な時にかかる場所なのか？

○整骨院は、どの様な事をしてくれる所なのか？

○整骨院は、院によって何が違うのか？

まずは正しい知識を身に着けて、自分の身体のお悩みを解決するためにどこにかかったら良いのか？を判断してください。

②整骨院（接骨院）とは

整骨院とは、柔道整復師という資格を持った人が開業した治療院です。昔は、接骨院、ほねつぎという名称しか使っていませんでしたが、現在は、整骨院という名称を使う院も増えてきました。整骨院は、昔、柔道をする人たちが、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷（肉離れ）などのケガを治す技術を身に着けていたことから、柔道整復師という資格が作られ、接骨院（整骨院）を開業する権利を得ることができるようになりました。また、整形外科が少なかった時代、けがをした人が早く施術を受けることができるように、整骨院でも骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷（肉離れ）などのケガには健康保険が適応するようになりました。

昔は、この様な骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷（肉離れ）などのケガの時にかかる院でした。しかし、時代とともに、整骨院ではいろいろなニーズに合わせて、いろいろな症状に対応する治療院に変わってきました。

急性のケガでも、一般的なケガだけでなく、交通事故のケガ。スポーツのケガなど、より専門性が高い知識と技術が求められる施術。

慢性的な肩こりや腰痛、膝痛、五十肩などの整形外科的なお悩みに対する施術。

姿勢矯正、骨盤矯正、産後の骨盤矯正など、身体の歪みに対する施術。

つまり、整骨院では、かなり広い範囲でのお体のお悩みに対して対応できる施術を提供しています。しかし、それぞれの院によって、より得意とする分野や施術があるので、自分のお悩みをより専門としている整骨院はどこか？を理解しないと、どこの整骨院にかかるのがベストか？判断できないわけです。

よく整形外科でレントゲンを撮ったけれど、問題はないといわれた。でも痛みが取れない・・・という方は大勢います。実は、痛みの原因は、レントゲンやMRIなどの画像検査で分かるものと、画像検査では分からないものがあります。

整形外科疾患では、

画像検査で見つかる　　①器質的な問題と

画像検査で見つからない②機能的な問題で

痛みが出る場合があります。

①器質的な問題とは

骨や関節や靭帯、筋肉などにレントゲンやMRIを撮影すると分かるような構造的な問題がある場合です。骨の変形があるとか、筋肉や靭帯が切れているなどのケースです。器質的な問題は、整形外科の専門医がレントゲンやMRIなどの検査でしっかりと診察をして、診断を下してもらわないといけません。整骨院で、超音波などを使って、骨折や靭帯損傷のチェックを行う場合もありますが、やはり整形外科での診察をしてもらう必要があります。

②機能的な問題とは

筋肉や関節の動きが悪かったり、身体の歪みがあるために、身体の正しい働きが出来なくなっている問題です。正しい動きが出来ないために、ある部分に負担がかかるために、その部分を損傷したり、痛みが出てきます。機能的な問題がある場合は、レントゲンやMRIでは全く問題が見つかりませんが、身体全体の骨格の位置、関節の位置、筋肉や関節の動きなどをチェックすると、身体の歪みや正しい動きが出来ていない、無理な動きなどが見つかります。痛みや損傷を起こしている原因が、この機能的な問題の場合は、身体の歪みや正しい筋肉や関節の動きができるようになる施術をする必要があります。

この様に、整形外科的な症状を訴えている場合は、器質的な問題と機能的な問題、両方を考えて問診や検査をしていく事が必要です。

整形外科でも、設備が充実している整形外科では、整形外科医が器質的な問題があれば手術で対処し、機能的な問題は、理学療法士がしっかりと機能障害を取り除く施術や各自で行ってもらう運動療法を徹底的に指導します。

しかし、設備が不十分な所だと、理学療法士が、単に痛い所に電気をかけたりするだけの整形外科もたくさんあります。

また、整骨院では、機能的な問題はチェックするが、器質的な問題は全くチェックしないで見落としている場合もあります。また、整骨院によっては、機能的な問題をチェックするものの、単に痛い所をマッサージするだけの院も多いです。

整形外科を選ぶ場合も、整骨院も選ぶ場合も、この器質的な問題と機能的な問題、両方の可能性をしっかりとチェックし、適切な施術を提案する院を選ぶことが大切です。

もしも、症状が軽く、単にちょっと腰が痛いから、腰に電気をかけて、少しマッサージをしてもらえば大丈夫！という程度の方は、整骨院選びもあまり気を使う必要はありません。どこを受診しても大差はないと思います。

しかし、本当に体が辛くて、良い整骨院を選びたい・・と思っているなら、整骨院選びもしっかりと行って下さい。お体が痛い時、その痛みを理解してもらえないというのはとてもつらいことです。院長の私は、高校生の時に、ひどいめまいに襲われ、めまいが収まった後も、自律神経の乱れで体調が悪い状態が数年続きました。しかし、その時に受診した、内科、精神科、精神科のカウンセリング、鍼灸院、整体院、整骨院、どこで受診しても、私の訴えを心から耳を傾けてくれたと感じた事はありませんでした。

たまに腰の痛みを感じたり、肩などを痛めた時に、治療と研究を兼ねて、整形外科や整骨院を受診することがありますが、私の痛みをしっかりと理解してくれて、適切に対応してくれるな～と感じる先生は非常に少ないです。

それくらい、本当にこの院は最高だな！と思える院に出会えることは少ないです。

もしも、痛みを理解してくれない整骨院に通い続けるということは、お気持ちの面でつらいというだけでなく、いつまで経っても有効な施術をしてもらえないということにもつながるおそれがあります。

そのため、整骨院を選ぶ際には、まずはしっかりと自分の痛みや辛さをきちんと理解して、それに対して真摯に対応を考えてくれる整骨院をお選びになることをおすすめいたします。

いくら親身になってくれる整骨院であっても、皆様の抱えるお悩みに対応できる技術がないのでは意味がありません。

整骨院に来院する方のお悩みはいろいろな症状があります。本来は、骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉離れのケガを扱うのが整骨院でしたが、実際はそれ以外の症状を訴えて来院する方の方が多いです。そのため、整骨院では学校で習う知識や技術よりも、卒業後に研修先や自主的に様々な勉強をすることで知識と技術を身に着けないと、来院する方のお悩みに対応することはできません。

健康保険制度はどこでも良質な医療を安心できる料金で施術を受けることができるという素晴らしい趣旨がありますが、逆に言えば、どこの院を選んでも同じ良質な医療＝一般的などこの整骨院でも受けることができる施術＝技術の差が出ない施術という事です。

しかし、この一般的な施術ではお悩みを改善できない場合、どの様な施術を受けたらよいのか？です。ご自分のお悩みを、より早く解決してくれる知識と技術を持った整骨院を選ばないといけません。

これがまた選ぶのが難しいです。なぜなら、実際に施術を受けてみなければ、その整骨院の先生の技術を確認するこおとが出来ないからです。しかし、最小限、その整骨院が、どの様な施術技術を持っているのか？はホームページなどを見ることで確認することができます。

鍼灸が得意なのか？整体が得意なのか？カイロプラクティス？その整骨院の先生が、どの様な勉強をして、どの様な経歴を積んできていて、どの様な症状を得意としていえるのか？ホームページや口コミなどを参考にして下さい。

７：施術方針や計画を丁寧に説明してくれる整骨院を選ぶ

一度では改善しにくい痛みなど場合には、継続して施術を受けないといけません。しかし、その整骨院を信頼して、施術を継続しても大丈夫か？一番気になる点です。

そのためにも、問診と体のチェックののちに、痛みの原因や身体の状態の説明、施術方針や施術計画の説明、経過の説明などをしっかりとしてくれる整骨院を選ぶ方が良いです。

いつごろよくなる見込みなのかということがわからないまま通院を続けるというのは、とても不安なことです。もちろん状態の変化に合わせて施術計画を変えるということはありますし、お体の状態をみていくうちに施術期間の見通しが変わるということもありえますが、その場合でも、必要なタイミングできちんと説明してくれる整骨院であれば、安心して通うことができるかと思います。

正直な話、治るまでの期間は正確に伝えることができない場合が多いです。骨折で骨が付くまでの期間は伝えることはできますが、骨が付いても痛みが取れず、痛みが完全にとれるまでの期間は千差万別で個人差が大きいのと同様です。

だからといって、施術期間などの説明が曖昧な整骨院の場合、本当にその整骨院に任せて大丈夫か？不安を感じてしまいます。安心して施術を受け、回復を目指すためにも、しっかりと説明をしてくれる整骨院をお選びください。